Googleのストリートビューといえば、日本にいながら世界のさまざまな場所を“探検”できるサービスである。

Googleのストリートビューを使って、色々なところを見ている人も多いと思う。

今回、そんなGoogleのストリートビューに「アマゾン川流域」が加わったそうだ。

日本の裏側にあるアマゾンをネット上で体験できるのだから、凄い時代である。

もちろん、現地に行くのとは大違いだろうが、雰囲気の一部は味わうことができる。

今回は、世界森林デーということでアマゾン川流域が加わったようである。

アマゾンから世界を考える

アマゾンといえば、地球上の酸素の大部分を作る「森林が密集」している場所である。

南米のブラジルとその周辺国のアマゾン熱帯雨林に川が流れ、このストリートビューでもその壮大さが分かるような「世界最大の河川」となっている。

さて、そんなアマゾンの森林が毎年減少しているのは、多くの人の知るところだと思う。

日本の裏側にあるアマゾンの森林伐採、1967年ごろに比べてその熱帯雨林の20%が消失したとのことだ。

その伐採の原因は、大豆生産や畜産によるものだという。

2006年の国際連合食糧農業機関(FAO)の報告によれば、伐採された森林の70%が放牧地へと転換されているそうだ。

また、畜産のための大豆餌需要の増大によって大豆畑も増加している。

牛や豚が食べるための大豆餌を作るのは、牛や豚がそれを食べなければ生きていけないからではない。

育ちが早く、美味しいものが出来上がるからである。

何故、人が食べられるものをわざわざ牛や豚の大量生産のために作り、貧しい国は飢えていかねばならぬのだろうか。

この世界の至らないシステム、不具合をどうにか改善出来ないものだろうか。

アマゾンのストリートビューを見て、今一度、そんな世界のシステムについて考えることは、決して無駄ではないと思う。

我々に出来ること

筆者はアマゾン川周辺のストリートビューを見ながら「この地域の森林伐採が吾々のライフスタイルにも関係している」ということを思い出さずにはいられなかった。

我々先進国や、急激に経済成長する国々が肉食をすればするほど、アマゾンの森林伐採は止まらない。

アマゾンの森林がなくなるということは、地球上から酸素が年々なくなっていくということである。

世界自然保護基金(WWF)によれば、2030年までに、最大でアマゾン熱帯雨林の60%が破壊されるという。

この影響による二酸化炭素の排出量は、555億トンから969億トンに増える可能性も指摘した。

つまり、このまま続けば、地球温暖化も進展し、後戻り出来なくなる可能性があるというわけだ。

いうなれば、将来の吾々の子や孫世代の呼吸もままらず、生活する土台もなくなってしまうということでもある。

筆者はそのことを知ったときから、自分のライフスタイルを改めていく必要があると切実に感じた。

できることから始める必要がある。

まずは、今日の食事から考えて選択していくことだろう。

その辺のことは、以前にも書いたとおりである。

既に実行され、それ以上のことを実践されている人もたくさんいることと思う。

読者は、こういう類の話を聞いてどう感じるだろうか。

まさか、「そんな行動は偽善だ」と思うだろうか。

はたまた、「解決出来ない話」とあきらめてしまうだろうか。

筆者は、そうは思わない。

当然、一人の力ではなかなか解決していかない問題である。

しかし、一人でも多くの人が世界の事情に気づき、自らのライフスタイルを変え、それを伝えていけば、その声は必ず他の人々に届き解決の力になると信じている。

行動なくして、何事も起こらず。

解決するしないの根本は、我々の日々のライフスタイルにかかっている。