通信費削減を考える当サイト。

無駄な通信費はなるべく避けて、別の分野に使いたいところである。

今回は、auのスマホ、とりわけiPhoneの料金について。

というのも、auのスマホを見たり、聞いたりしているところ、iPhoneとWiFiを使う人にとっては微妙な料金体系だと思ったのだ。

以下、筆者なりに計算してみた結果をまとめておきたい。

iPhoneをWiFiオンリーで使うならソフトバンク?

昨年末、iPhone4Sがauからも発売されることになって、かなりの大騒ぎになった。

ただ、筆者はずっとソフトバンクなので、auに対する興味はほとんどなかった。料金体系も最初に携帯電話を検討したとき以来、ほとんど見る機会がなかったのだ。

ところが、この10ヶ月、auのスマホを検討している人の相談が少しずつ増えたこともあり、auの料金体系をみる機会も多くなった。

結論から先に言うとすれば、WiFiオンリーでiPhoneを使おうと思っている人にとっては、ソフトバンクの方が安い。ただ、8月末までならauのキャンペーンを使えばそこまで変わらない。

以下に説明していこう。

auでiPhone4Sを契約する場合、「ISフラット(月額5,460円)」という一番高額のパケット定額プランに入らなければ、毎月割を受けることが出来ない。

つまり、ISフラットに入らない場合は、月々2,140円×24ヶ月の割引額、合計51,360円の割引が受けられないのである。

iPhone以外のauスマホは、「ダブル定額」でも割引が受けられるが、iPhone4Sは「ダブル定額」シリーズの割り引きがないらしい。

そうすると、ISフラットにしないときは、iPhone本体の端末代全額を支払うのとほぼ一緒ということになる。

一方、ソフトバンクは一番高額の「パケットし放題フラット(月額4,410円)」ではなく、「パケットし放題forスマートフォン(月額1,029円~4,410円)」であれば、月々割の適用がある。

割引額は「パケットし放題フラット」の場合が月々1,920円、「パケットし放題forスマートフォン」なら毎月1,440円だ。

ここで、2年間使った場合の計算をしてみよう。

それぞれフラットのパケット定額プランと、WiMAXを使う場合で考えてみた。

【auの「ISフラット」に加入した場合】

・ISフラット5,460円×24=131,040円
・(通話プラン980円+ネット基本料315円)×24ヶ月=31,080円
・iPhone4S(32GB)の本体価格→57,600円
・毎月割→月々2,140円×24ヶ月=51,360円

131,040+57,600+31,080-51,360=168,360円

auの「ISフラット」の場合、2年間で168,360円

続いて、ソフトバンク。

【ソフトバンク「パケットし放題フラット」の場合】

・パケットし放題フラット→4,410円×24ヶ月=105,840円
・(通話プラン980円+ネット基本料315円)×24ヶ月=31,080円
・iPhone4S(32GB)の本体価格→57,600円
・月々割→1,920円×24ヶ月=46,080円

105,840+57,600+31,080-46,080円=148,440円

その差は、ソフトバンクが19,920円安い。(auのキャンペーンを利用すれば、差額9420円)

続いて、WiMAXを使う場合。

【auの「ダブル定額スーパーライト」にしてWiMAXを使う場合】

・「ダブル定額スーパーライト」最低額390円×24=9,360円
・(通話プラン980円+ネット基本料315円)×24ヶ月=31,080円
・iPhone4S(32GB)の本体価格→57,600円
・WiMAX月額3,880円×24ヶ月=93,120円

・毎月割なし

全部足すと、191,160円也。

これだけ見るとパケットの定額フラットより割高に見えるが、WiMAXなどのWiFiを使えば家のネット回線やiPadの通信料がかからなくなる。

トータルで考えると格安なわけだ。

では、ソフトバンクの場合。
【ソフトバンク「パケットし放題forスマートフォン」でWiMAXを使う場合】

・パケットし放題forスマートフォンの最低額→1,029円×24ヶ月=24,696円
・(通話プラン980円+ネット基本料315円)×24ヶ月=31,080円
・iPhone4S(32GB)の本体価格→57,600円
・WiMAX3,880円×24ヶ月=93,120円
・月々割→1,920円×24ヶ月=46,080円

24,696+57,600+31,080円+93,120-46,080円=160,416円

こちらも家のネット回線やiPadの通信料がかからなくなるのはいうまでもない。

その差は、ソフトバンクのほうが30,744円安くなる。と、こちらも開きが出た。(auのキャンペーンを利用すれば、20,244円)

やはりソフトバンクの場合は割引が大きいようだ。

ということで、2年間で考えるとauにかかる費用は高い。

次に、iPhone4Sを何年も使う場合。

たとえば、3年にしてみると以下の金額になる。
【auの「ISフラット」に加入した場合】
196,560+46,620+57,600-51,360=249,420円

【ソフトバンク「パケットし放題フラット」の場合】
158,760+46,620+57,600円-46,080円=216,900円

その差は、ソフトバンクが32,520円安い。こちらは、ソフトバンクのパケット料金が安いので、さらに差が開いた。

続いて、WiMAX&iPhone4Sを3年間使うときの話。
【auの「ダブル定額スーパーライト」にしてWiMAXを使う場合】
14,040+46,620+57,600+139,680=257,940円

【ソフトバンク「パケットし放題forスマートフォン」でWiMAXを使う場合】
37,044+46,620+57,600+139,680-46,080円=234,864円

その差は、ソフトバンクが23076円安いが、先ほどのと比べて差額が1年間で7668円縮まった。こちらは、auのパケット定額が安いので、その差が縮まってきたというわけだ。

割引額は2年までなので、パケット代金の1029円と390円の差額である639円×12ヶ月で年間7668円、差が縮まっていく。

通常は、だいたい使い始めて6年でチャラ、それ以降はauがお得になる。

総括

以上、いまさらながらauとソフトバンクを比較、検討してみた。

ソフトバンクでiPhoe4Sを使うと、1029円の最低パケット代金は必須のものになる。

一方、auは毎月割さえ放棄すれば、390円の最低パケットで済むということになる。

あまり考えられないが、auならパケットサービスに入らないことも可能だろう。(この場合、パケット代に注意)

ちなみに、auショップの店員は、ISフラットを必要以上に薦めてくるらしい。場合によっては、「iPhone4Sは、ISフラットでしか契約出来ない」と勘違いしている店員もいるようだ。

そのときは、パンフレットを片手に、優しく教えてあげよう。

まぁ、au・ソフトバンクのどちらにせよ、基本的にパケット代金というのは無駄だと思う。出来るだけ、WiMAXなどのWiFiを使うことをおすすめしたい。

もちろん、auの場合、iPhone以外のスマホにしてテザリングWiMAXを使うというのも通信費削減には良い手段だろう。

ただ、iPhone以外の携帯電話はスマート(賢い)に程遠い・・・。