「iPhone5がauから発売される!」という話題がiPhone5事情を大いに賑わせている。

とはいえ、筆者はiPod touchとiPadユーザーなので、iPhone5がどこから販売されてもそんなに関係はない。iPhone5についての記事を書くときも「iPhone5がどんな進化を遂げるのか」というAppleファン的な興味からくるところが大きい。

したがって、今回のauからのiPhone5販売の件については記事にせず、見過ごそうと思っていた。

しかし、いくつかの記事やツイッターなどのつぶやきを見て、書いておきたい気分になってしまった。

この件について、個人的な所感を述べておきたいと思う。

auから発売されなくなる可能性について

周知の事実であるが、appleはなかなか厳しい会社である。相手方への要望や要求などに遠慮なく、高いものを要求してくる。ノルマなんてものもあるようで、条件に合致しなければ契約一つままならない。

そんな厳しいappleとの契約が事前に漏れてしまうのは、あまり好ましいことではないと言われている。

そのため「契約が成り立たない可能性も出てきてしまうのでは」と考える人も少なからずいるだろう。

筆者も記事を見た瞬間、そう思った。

しかし、今回はapple側が一国一会社の原則をなくして「複数会社と契約していく方針」での話なのだ。契約がなくなることはないと思う。

業界最大手のdocomoは自社サービス確保を決めているため、現時点でiPhone発売の可能性がほとんどない。そうなると、残る大手はauだけだ。

つまり、もし日本において複数会社と契約するならば、appleにとって他に選択の余地がないといってもよいのである。(イー・アクセスは論外にしておく)

東京電力とauとiPhone5

さて、このauからiPhone5発売の話で、もう一つ興味ある話があった。

auは、ソフトバンクの自然エネルギー推進を阻止するために「iPhone5を取り入れた」という説だ。この話は、東京電力とKDDIの親密な関係から出てきた噂話である。

まぁ、インターネットにありがちな憶測論なのだが、なかなか興味深い話だった。(参照)

筆者は、以前少し書いたように「自然エネルギー推進派」である。世界が石油や原子力などに頼らず、自然の力で出来たエネルギーに転換できたら何よりだと思っている。

単純な話、「自然エネルギーへの転換」は現代に必須のものであり、実現が可能なものでもある。

エネルギー問題について多くの人は「知らない」か「認識不足」だが、石油はピークを迎え、原子力の問題も明らかになってきた。

エネルギーの現状を学び、そう遠くない未来を考えれば「自然エネルギーの重要性」については誰もが分かることだ。

要するに、私たちはエネルギーをどこから得て、どうしていくのかについて真剣に考える必要があるということである。現代のエネルギー問題は、原発の話に限ったものではない。石油を燃やすことも問題なのだ。

多くの人がその事実を知っているだけでなく、エネルギー政策にあらわれるよう行動しなければならないと思う。

そんな話を書き出すとキリがないので、ここら辺でやめておこう。

話を戻して、「iPhone5がauから販売される」というニュースを受け、ソフトバンク株が暴落した。なんでも3550億円の損失とのことだ。

上記の説によると、auは東京電力のために自然エネルギー推進派のソフトバンクを的にしたという。ソフトバンクはiPhoneを目玉に伸びてきた会社なので、他の会社からiPhoneが販売されるとかなりの痛手になる。

auはそれを見込んでiPhone5を導入したという話だ。

しかし、東京電力の持つKDDI株が近々KDDI(自社株)へ売却予定であることや、自然エネルギー導入にKDDIが力を入れ始めていることなどを考えると、必ずしも真実性のある話ではない。話題性を狙ったつぶやきという面も大きいだろう。

ただ、KDDIが東京電力の出資で設立されたことを考えれば、株の売却うんぬんを抜きにして嘘ばかりともいえない。その辺の判断は微妙な線だ。話題になるのも無理はない。

無理はないのだが、東京電力の話以前に、他社がiPhoneを導入して「困る会社」は考えなくても分かる。docomoが導入しても困るのはソフトバンクである。

これまでもiPhone導入が各社の頭にあったことを考えれば、「今更そんなこと言っても・・・。」というのが筆者の正直なところである。

まぁ、auも自然エネルギーについて考えているようなので、ソフトバンクのエネルギー計画を含め、その方面については「利権を超えて」力を入れていってほしいと願う。