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今日のテーマは「持続可能な社会実現のために」です。

永久の良図を
永久の良図を捨てて目前の近效に従ふ、其の害言ふに堪ふべからず。
安政二年六月十八日「講孟箚記」

【訳】将来にわたり続くよい計画を捨てて、目の前の手近な効果を取る、その害は言葉で表すことができないほど大きい。

(『吉田松陰一日一言』P.54より)

今月の給料はいつだったか。

ボーナスはまだだろうか。

ボーナスが入ったら何を買おうか。

家のローンはあとどれくらいで返せるだろうか。

たいていの人は、そんなことばかり考えて人生を終わっていくのかもしれません。

目の前にあるものや目先の話というのは心に強く印象されるので、その利害を考えて生きてしまうのは当然だともいえます。

ここでは将来へ続く良き計画があっても、人々が自分の目の前の利益ばかりを選んでいるのでは意味がない。その害は計り知れないと書かれています。

大きな話をすれば、温暖化も原発も一種の利権が絡んだ難しい問題です。

暑いから冷房の温度をものすごく下げるとか、めんどくさいからペットボトルで水を買うとか、電気代があがるからとか、経済が伸びにくいからとか、国からお金をもらえるからとか、とにかく目先の話にとらわれがちになります。

しかし、将来に続く「持続可能な社会」を実現するためには、どうしてもそれらを克服していかなければならないのです。

各個人や団体が良質な計画を練って、将来のために生活しなければ実現はいたしません。

次の世代にしっかりとバトンを渡すためには、放すべき利権を放たなければならない。

それは、目先の利益ではなく、永久の良図を選択することだといってもよいでしょう。