皆さん、こんばんは。

本日もご訪問いただきまして、ありがとうございます。

さて、今日のテーマは「自己の境遇による成長バランスについて」です。

境逆なる者は
境、順なる者は怠り易く、境逆なる者は励み易し。
安政二年秋「講孟箚記」

【訳】万事都合よく運んでいる境遇にある者は怠りがちである。また、思うようにならず苦労の多い境遇にある者は励みやすい。

(『吉田松陰一日一言』より)

金持ちの子供が堕落して、その家業をダメにするなんて話はざらにあります。

その理由の多くが贅沢な境遇にあるというのは、いうまでもないことでしょう。

恵まれた環境で育てば育つほど、その環境のありがたみに気づかなかったり、忘れてしまったりするものです。

その環境への感謝が足りなければ、人間的な成長を得られずに頽廃してしまいます。

しかし、これは金持ちだけの話ではありません。

日本をはじめ、一部の先進国に生まれた人間は、かなり恵まれた環境にあるといえます。

漁にいかなくても食にありつけるし、農作業抜きに作物を手にすることができます。

生まれながらにして贅沢な環境を得ているのが現代人なのです。

いってしまえば、我々は、金持ちのボンボンよりも頽廃しやすい環境にあるのかもしれません。

金持ちのボンボンが人間的な成長を得るためには、その財や環境を生かして人の役にたつのが一番でしょう。

我々日本人も今のありがたい環境を生かして、世の中のためになる必要があるという所以です。