新型iPadが発売され、買おうか買うまいか検討している人も多いと思う。

そんなiPadを買う時に検討すべきことの一つとして、「データ通信をどうするか」ということがある。

つまり、「ソフトバンクのデータ通信を使うか、WiFi版を買うか」の選択のことだ。

筆者は、この件について以前書いた事があるように、ソフトバンクの3G回線を使うより「iPadのWiFi版」を使ったほうが良いと考えている。

理由は以前書いたもののとおりであるが、加えて書くとすれば、今回のiPadはLTEに対応しているにもかかわらず、日本ではまだ使えない。

そのため、ソフトバンクのiPad用データ回線は、相変わらず速度の遅い3G回線のままだ。

そのことを考えると尚更、iPadのWiFi版をおすすめしたいわけである。

さて、言ってしまえば、iPadがLTEに対応してもしなくても、WiFi版でLTE並みの速さが出ればそれほど問題ないわけである。

そう考えると、以前紹介した「ソフトバンク4G」が気になってくる。

ソフトバンク4Gは、同じソフトバンク回線でも3G回線とは比較にならず、下り最大110Mbps、光回線並のスピードで通信が可能なWiFiだ。

エリアは多少狭いものの、スピードは申し分なし、外でこの速さが出るのは理想的である。

なんでも、速度に関してICT総研の行った「次世代高速データ通信 電波状況実測調査」によれば、ソフトバンク4Gは他社の追随を許さない速さだったようだ。

以下、ICT総研の記事より引用しよう。
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通信事業者別に見ると、サービス開始直後の「SoftBank 4G」の圧倒的な通信速度が目立つ。

東名阪26地点の下り平均速度が昼8.55Mbps、夜5.29Mbpsと、昼は次点の「UQ WiMAX」の2.2倍、夜は次点の「Xi」の2.6倍の速度を記録した。

他3社の平均が昼3.39Mbps、夜1.95Mbpsであり、これと比べると昼は2.5倍、夜は2.7倍の速度となる。

多数の地点において10Mbps以上の通信速度を記録。

とくに都心の駅ホーム上では25Mbps以上の速度も叩き出すなど、圧倒的なスピードが計測されており、速さに関して他社の追随を許していない。
~~~~~~~~~~(引用終)

このあとにユーザーがまだ少ないことに触れているが、理論値の高さによる速度も関係しているとみている。

上記の調査を見ると、エリアが狭いといっても都心で使う分には問題なさそうである。

ということで、今回は、ソフトバンク4Gについて、筆者の感想を書いておきたい。

料金設定は如何に

筆者はソフトバンク4Gを使っているわけではないので、言える事があるとすれば料金システムについての意見である。

ソフトバンク4Gは、現在、平成24年4月30日までのキャンペーンによれば、基本料込みの2年契約が月額5505円。

docomoのXiよりも若干高いが、Xiとは違ってスピードがダントツで速い。

その分のメリットを考えれば、料金面の高さは仕方ないような気がする。

また、ソフトバンクのiPhoneやiPad、Androidスマートフォンで「フラット型パケット定額サービスを利用しているユーザー」ならば、「スマホセット割」が使える。

「スマホセット割」は4Gデータ通信基本料は無料なので、月額3880円になる。

これならば、WiMAXの金額と同程度であり、ソフトバンクがもともと用意しているiPadのベーシックデータプランよりも安い。

もちろん、ベーシックなデータプランで使えば、端末の実質負担額は月額0円〜790円になる。

しかし、2年間のデータ通信料を考えれば、ソフトバンクの3G回線を使うよりも、iPadのWiFi版を購入して「モバイルデータ通信【ソフトバンク4G】」を使った方が良いと筆者は思う。

WiMAXと比べて

続いて、WiMAXと比べてどうかを考えてみたい。

現在、筆者はWiMAXのファミ得パックで月額6360円かかっている。

加えて、支払い必須のiPhoneパケット最低額が1029円。妻のパケット最低額が1029円。

月々割などを考えずに以上の金額を加えると、合計8418円かかる計算である。

自分と妻(二人分)の自宅PC、携帯電話、iPadのデータ通信費が8418円で納まると考えれば安いものだ。

仮に、現在の筆者の通信回線状況をソフトバンク4Gで実現する場合の料金を考えてみよう。

現在、ファミリー割引的なものがないので、2回線契約となると5505×2=11010円

それに2回線分のパケット代2058円を足して、合計13068円になる。

つまり、月額4650円の差が出てしまう。

速さをとるか、安さをとるか、悩むところではある。

しかし、気になるのは容量制限だ。

ソフトバンク4Gは、Xiと変わらず容量制限がされることになっており、その容量はXiよりも2GB少ない5GBまでらしく、それを超えると追加料金(2Gバイトごとに2,625円)を支払わなければ同じスピードが出なくなる。

一方、WiMAXは今のところデータ通信の容量制限がない。

その辺を考えると、どうしてもWiMAXに魅力を感じてしまう。

したがって、筆者としてはソフトバンク4Gが気になりつつも、結局は「WiMAX一本」という結論に落ち着いている。